忘年会の季節がやってきます。
最近では会社の飲み会に対する嫌悪感が増しているようにも感じられ、積極的に参加したい人も減っているような流れを感じていますが
実際、田辺三菱製薬株式会社の2018年「忘年会について徹底調査」によると、約44%もの人が忘年会に参加したくないと回答したそうです。
以前はどうだったかと言うと、実態はどうかは分かりませんが、2010年時点では約80%の人が忘年会の参加に前向きであるというデータがあります。(アサヒホールディングスのアンケート調査)
つまりこの約10年で忘年会はポジティブなイベントからネガティブなイベントへの変化しているんですね。
スマホの普及とネットメディアの台頭、そして価値観の多様化から忘年会という一大イベントも変わらなきゃ継続していかないイベントなんだなと感じます。
そんなことをふと感じた時に、なぜ忘年会は楽しくなくなってしまったのだろうと思い、ふわふわと考えていきたいと思います。
飲み会に意味が持てない
まず始めに思うのが、飲み会に意味を見出せないから楽しくないんじゃないかな~と思うこと。
というのも、ほぼルーチンワークみたいな感じで開催される飲み会が多すぎなんじゃないかなと思うんです。
忘年会のシーズンが来たからとか、誰々さんが辞めるから送別会しないと、みたいな時期が来たからやるみたいな飲み会が多い。
さらに加えて、上司と部下、嫌いな同僚、口うるさい先輩、言うこと聞かない後輩なんかが混ざっちゃってたら、そりゃ楽しくないですよね。
私は結構お酒が好きで飲み会も好きなんですけど、楽しく無かったな~と思うのが、このルーチンワーク的な飲み会。
わざわざやらなくてもいいよなって思っちゃうんですよね。
以前新R25の記事で田畑信太郎さんがこんなことを語ってたんですが
そこらへんのどうでもいいチェーンの居酒屋で、“道路工事の予算消化”みたいに飲んでもしょうがないじゃん。それじゃあ上司も部下も来たくないでしょ。
1回1回の飲み会に、どれぐらい意味を込められるか?が大事なんだよ。
引用元:新R25
そう!これ!とすっかり頷いてしまったんです。
会社の飲み会はあくまで仕事に近いと思うので、意味を参加する全員で作ってかないと楽しくはならないんでしょうね。
仕事の話ばかりされる
せっかくポジティブに参加しても、つまらなくなるのが、仕事の話ばかりされることかな~と。
長々とした説教、過去の自慢話などなど、ネガティブなことはたくさん考えられそうですね。
先ほどの田辺三菱製薬株式会社が実施したアンケートでも
「会社の人と飲むより友達と飲みたい」(千葉県・27歳女性)
「話がつまらないし合わないので時間の無駄と感じる」(東京都・42歳女性)
「上司が嫌いだから」(群馬県・25歳男性)
「気疲れしてしまう 失礼なことをしないか気になって楽しめない」(愛知県・24歳男性)
「つまらない、気を使うので疲れる」(神奈川県・45歳女性)
「上司の話を聞くのが面倒くさい。二次会に連れて行かれる」(福島県・33歳女性)
飲み会に仕事の関係性を引きづると楽しくない人が増えるんですね。
そもそも飲み会をやる理由って仕事場だけでは分からない一人一人の生きる価値観の共有の場だと思うんですよ。
これも田畑慎太郎が述べていますが
会食でどういう話題を出すかというのも、日頃からの人間性、教養、雑学、人の幅が問われるポイントです。
会食で仕事の話ばかりするやつ、これはダメですね。
仕事の話なんかするんだったら、普通に昼間の会議室で会えばいいんですよ。
わざわざお酒を飲みながら、ご飯を食べながら、仕事じゃないことをするというのは「人間どうしの付き合いをしましょう」ということ。
日頃どういう生活を送っていて、どういうことが好きで、どういうことが嫌いで、何を大事に思っているのかをお互いにシェアすることで、より人と人としてわかり合うことができる。
そうなってこそ、社内でも社外でも、よりよいビジネスができるんです。
引用元:新R25
人間同士が付き合うということが出来ないと楽しくはならないんでしょう。
友達同士の飲み会が楽しいのは「人と人が付き合っているから」。
仕事の飲み会でも実践出来ると楽しくなるはずです。
職場というつながりだけでは人と人が付き合っているという判断は難しいということを再認識する必要がありそうですね。
どうすれば楽しくなるのか
まぁネガティブなことばっかり言っていてもしょうがないので、どうやったら楽しくなるのかを考えてみたいと思います。
仕事関係の人と話すと、共通の話題は仕事のことしかないですし、プライベートを詮索されるのも嫌な人が多いでしょう。
だったらイベントちっくにやっちゃうのもいいんじゃないでしょうか。
例えば、幹事無料のコースを申し込んでおいて、浮いたお金で
アマゾンギフト3,000円分を買い、抽選とかジャンケンで誰かにあげるとか
独身の人が多ければ、恋愛成就のお守りを買って配るとか
せっかくだから上司が部下に対して一言コメント手紙を渡すとか
やりようでイベント的になりそうですよね。
結構意外なんですけど、私も何度か幹事やったときに景品が当たる飲み会って参加してくれる人が増えるんですよ。
単純に物がもらえることも嬉しいでしょうし、妻子持ちの男性は「奥さんに持って帰ってあげられるもの」が手に入るのって嬉しいみたいです。
後はキングコング西野さんがよく言う「1日をコーディネート出来るか」みたいな観点で
忘年会の日は定時より前に業務を終えて、17時から19時まで宴会にしちゃうのもいいんじゃないでしょうか。
そしたら仕事も早く終わるし、19時に終わるなら夜別の予定も組み込めるし、アマギフ当たるなら悪くない1日になりそうですよね。
ちょっとイベント的に忘年会をやれるとみんな楽しくなるんじゃないでしょうか。
まとめ
最後に1つなぜビジネスの場で飲み会が無くならないのかという点をまたしても田畑慎太郎さんの言葉で紹介しておきたいと思います。
古今東西、人間同士が親睦を深めるにあたって「食事をともにする」というのは欠かせない行為だったんです。
以前、拉致問題の被害者の方が日本に帰ってきて、当時の小泉首相が北朝鮮で金正日総書記と会談をしたとき、僕はあることが興味深く感じました。
それは、午前中から会っていた彼らが、それぞれ日本側の部屋と北朝鮮側の部屋に戻ってランチを食べていたことです。
金正恩国務委員長とトランプ大統領が昨年シンガポールで会談したときは、ランチを一緒に食べていましたよね。
つまり食事をともにするというのは、敵でないことを表す最低限のシグナルだということ。
食べ物を分かち合うことは、人間同士の団結を深めるさいの基本中の基本なのです。
ビジネスというのも他人同士が協力しておこなうものですから、「接待会食」はビジネスへの影響抜きには語れません。
引用元:新R25
本当にビジネスの場では忘年会に限らず、会食=飲み会が開催されます。
これには「相手が敵ではない」という証明と「一緒にご飯を食べることで人間同士の団結が深まる」ことが含まれているんですね。
もちろんそれがお酒の場である必要は無いと思います。
ノンアルコールでも一緒にご飯を食べて団結を深めること、それが忘年会には含まれているのかもしれません。
少しでも飲み会に意味を持たせ、ちょっとでいいのでイベント的に実施して、人と人が付き合える関係性を築く意識を持てると忘年会も楽しくなるんじゃないでしょうか。
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